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2019年8月26日
その他
東大阪市S様邸|竣工
こんにちは、タイコーアーキテクト 設計の前田です。
先日、僕が設計・営業を担当させて頂きました東大阪市S様邸が竣工し、お引渡しをさせて頂きました!
グレーの外壁に黒枠のサッシでシャープな印象の外観。
塊のように配置した窓がシンボリックでかっこいいです!
LDKに設けた吹き抜けと連続させた大きな窓には外部ブラインド『ヴァレーマ』を採用しました。
冬は有難くても、夏には出来るだけ入ってきてほしくない直射日光を家の中に入る前にしっかりと外でシャットアウトしてくれます。
シンプルで清潔感のあるインテリアに仕上がったS様邸。
どのような暮らしが生まれるのか・・・これからが楽しみです!
S様、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
さて、そんなS様邸の気になる性能値は・・・
比較的窓が多いお家のため、UA値は0.5W/(㎡・K)と、タイコーの基準である0.46W/(㎡・K)には少し届いておりませんが、Q値1.44W/(㎡・K)、ηAC値=1、ηAH値=2となかなかの好成績です。
ここで数値のおさらいです。
【UA値|外皮平均熱貫流率|自社基準0.46W/(㎡・K)】
建物全体から逃げていく熱量を。建物の表面積で割った数値です。UA値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高くなります。弊社では長期優良住宅の基準UA値=0.87W/(㎡・K)に対してUA=0.46W/(㎡・K)(北海道基準)を標準としています。
【Q値|熱損失係数|自社基準1.8W/(㎡・K)】
外壁や天井・床などの各部位の熱の逃げる量を計算し、各部位の熱損失量を合計したものを延床面積で割って計算します。UA値とは異なり、換気や隙間による熱損失量も加味した計算方法となっているため、UA値よりもより正確な数値となります。
【ηAC値|夏の平均日射熱取得率|自社基準1.0】
夏に建物に入ってくる日射量を合計し、建物の表面積(外壁・基礎・屋根の合計面積)で割った数値。ηAC値が小さいほど、日射熱が家の中に入りづらく、冷房効率が高くなります。長期優良住宅の基準ではηAC値=3.0以下が基準とされています。
【ηAH値|冬の平均日射熱取得率|自社基準2.5】
冬に建物に入ってくる日射量を合計し、建物の表面積(外壁・基礎・屋根の合計面積)で割った数値。ηAHが高いほど、冬場日射熱が家の中に取り込むことが出来、暖かく過ごしていただけます。長期優良住宅には基準はありませんが、弊社では、お客様により暖かい家で暮らしてもらいたいという想いのもとに、独自に基準を設けています。
以上を踏まえて室温シミュレーションを見てみましょう。
下のグラフはエアコンなしの状態での室温シミュレーションです。
冬の室温シミュレーショングラフでは、
『夜間の太陽の力が得られない時間にどれだけ室温が下がるか?』
『日中エアコンをつけずに太陽の力でどれだけ室温を上げられるか?』
を重点的に見ていくと、S様邸では0時に20℃の状態でスタートして朝14℃ぐらいまで下がり、日中は太陽熱だけで室温が5℃弱上昇するという事が分かります。
夏の室温シミュレーショングラフでは、
『日射の影響でどれだけ室温が上昇するか?』が分かります。
では次に、タイコー仕様のS様邸と、長期優良住宅基準のS様邸で室温にどのような差が生まれるのか、見ていきましょう。
▲比較対象の性能値
下記グラフは冬場エアコンをつけない状態(上)とエアコンをどちらも同じ出力でかけた場合の室温シミュレーション(下)です。
長期優良住宅基準の家では、性能が低いため、冬の朝、最低室温が10℃を切ってしまいます。寒いです・・・
断熱性能=保温性能ですので、当然の結果ですよね。
当然同じように暖房をつけても、実際のS様邸では暖房を切ってからも日射熱の力で室温が上昇しますが、長期優良住宅基準の家では同じようには室温が上昇せず、最高室温でも17℃くらいまでしか上がりません。
続いて夏の日照シミュレーションの比較を見てみましょう。
断熱性能の高い家では、一度日射熱が家の中に入ってくるとなかなか出て行こうとしないため、タイコーの家では暑い太陽の日射熱が入ってくる南・西・東の窓に対して、先ほど写真の外部ブラインドのような日射遮蔽処置を施すことで日射熱を極力家の中に入れないように、ご提案しています。
グラフからその効果が良く出ているのが分かりますね。当然同じように冷房をかけても長期優良住宅基準の家では最高気温が33℃ぐらいまで上がってしまい、夜は外よりも暑くなってしまいます・・・
長期優良住宅基準の家では、当然冬も夏もタイコー基準の家と同様の冷暖房設定ではとても過ごせないため、より多くのエネルギーを使う事になります。
光熱費の比較がこちら。
年間で考えると72,683円タイコーの家がお得という結果です。
皆さま、これらの結果からお気付きかと思いますが、長期優良住宅基準の家では、「冬暖かく、夏涼しく、省エネ」な家は実現できません。
高断熱高気密はもちろんのこと、しっかりと冬場日射熱を採り入れられる場所に窓をとり、夏はしっかりと日射熱を遮る処置を行う事が重要です。
あわせて風がしっかり通る通風計画、昼間照明がいらないくらいの明るい空間の設計を行うのがパッシブデザインです。
タイコーでは、お客様に「快適で心地よく省エネな暮らし」をして頂くために、日々勉強し、成長し、を繰り返しております。
皆さまも今一度、お家づくりで何を重要視されるか?新しい家でどんな暮らしがしたいか?を考えてみてください。
その先に必要なことのひとつに『パッシブデザイン』が見えてくるはずです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
それでは~~
大阪で高気密・高断熱、パッシブデザイン設計、モダンインテリア
かつ地震に強いSE構法の家を建てるならタイコーアーキテクトへ!!
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