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2022年2月12日

ショールーム

突板で楽しむ木の表情|安多化粧合板株式会社工場&ギャラリー見学

こんにちは、タイコーの中村です。

先日は八尾市にある安多化粧合板さんの工場&ギャラリーを見学させていただきました。

ギャラリーはninkipen!さんが設計。シンプルな形状ですが複雑な構造躯体がむき出しになっていて、とてもカッコいい・・・

ちなみに裏庭はいつもタイコーがお世話になっているGREEN SPACEさんが手掛けています。

ギャラリーの内部はこんな感じです。様々な種類の突板の作品が壁に立てかけてありました。

ひとつひとつ見ていくと、同じ表情のものがありません。

一般的に無垢材は高級、突板は安物というイメージが強いのではないかと思います。しかしそれはお門違いな話で、実際には無垢材とはまた違ったメリットがたくさんあるんです!

ここで「そもそも突板とは?」という方のために、簡単にご説明させていただきます。

突板とは、天然の木材を薄く突いて(=スライス)削り出した板のことを言います。

無垢材と比べ、木目などの柄の幅が増え価格も低コスト。反りやねじれも少なく、軽量で加工しやすいです。

繊維方向に直交、平行、桂剥きなど他にもさまざまなスライス方法があります。

安多化粧合板さんは樹種を指定してオーダーするのではなく、徹底的にお客様と打ち合わせをして、「斜めに白い筋(シラタ)がほしい」「節がないほうがいい」などの要望を聞きながら、どの樹種でどんな加工をするのか決めていき、オリジナルの化粧板を作り出しています。海外の展示会に参加して最新の突板の合わせ方などを調査したりと、かなりデザインに対しての情報感度が高く、お話を聞いていると大変勉強になりました。

さらには社員さんが自ら山に登って実際に使う木々を選んでその場で伐り倒してもらったり、海外の木を輸入する際は仲介業者を使わずに直接製材屋さんにやり取りをして、自分たちが本当に良いと思った材だけを仕入れているそうです。

突板は一度丸太を茹でてからスライスするのが一般的らしいのですが、北海道の大雪山で採れたナラ材は生のままスライスしていきます。なので上の画像のように波打ってしまいます。

糊をつけてベニヤ板に張り付ける際に波をアイロンで伸ばしていきます。

手間はかかりますが、生のままスライスすることで無垢材に近い手触りを表現できるそうです。

安多化粧合板さんは突板をつくる際、下の動画のような木目のつなぎ方のシミュレーションを行っています。

このシミュレーションを行ってから、手作業で木目を合わせています。

この過程を見ていると、突板がチープなものには思えませんよね。無垢材よりもコストを抑えられる上に、デザイン性が高いのはすごく魅力的です。

こちらはスライスした際に生まれた隙間を敢えて埋めずに、背景を黒く塗って隙間の形を際立たせた作品。

素材を活かして、木の風合いをスマートに伝えています。

こちらは羽柴仁九郎社長のお気に入り。実際に見ると、銅板のような雰囲気のある仕上がりになっています。敢えて木の枝に近い部分をスライスすることで面白い柄が出てくるらしいです。

最後にこちらはポーランドで4000年ものあいだ湖底に眠っていたオーク材です。炭化し灰褐色に変化した木柄は塗装で出せない神秘的な風合いに。

こうして様々な突板を見させていただき、すごく刺激的でした。

安多化粧合板さん、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

新たな突板の可能性を知ることができ、コーディネートの幅が広がりそうです!

 

安多化粧合板株式会社ウェブサイト▶https://veneer.co.jp/

安多化粧合板株式会社Facebook▶https://www.facebook.com/yasutaveneer/?ref=page_internal

 

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