施工事例

WORKS

変遷の家

今回は間口17mを超える北向きの敷地での建築となりました。

間口が広いので駐車スペースと居住スペースを横並びに配置し、ビルトインガレージハウスに。敷地南側には2階建て住宅が建っており、その建物の影がLDKを配置される2階部分に当たらないように、できるだけ敷地北側に建物を寄せ、南面からの陽の光を効率よく室内に取り込めるように計画しました。

立体感のある外観は、ボリュームごとに異なる素材と色味を切り替えることで、視覚的なリズムと飽きのこない表情を生み出しています。

玄関を入ると目に飛び込んでくるのは、中庭のグリーンと存在感のある木製スケルトン階段。玄関横の土間収納は、ミラードアで仕切られており、ガレージと直結。さらにガレージ裏手からは倉庫から中庭へとつながる回遊動線も確保されています。

2階はLDKと水回りを集約したフロア構成。ブラック・グレーを基調としたダークカラーのインテリアは、窓から差し込む柔らかな光や北西に広がる美しい景色によってバランスよく中和され、重くなりすぎず洗練された空間に仕上がっています。

キッチンのワークトップとダイニングテーブルは面材を揃えることで統一感のある空間づくりを実現。さらに室内の雰囲気に合わせて家電類もブラックでまとめていただき、隠さず「魅せる」選択をすることで、暮らしやすさとメンテナンス性を両立しました。

ご夫婦らしさと快適さが共存する妥協のない住まいに仕上がった「変遷の家」。

タイコーならではのパッシブデザイン住宅がまたひとつここに完成しました。

  • 中庭の緑が見える玄関ホール。毎日使う場所だからこそ、通る度にウキウキするような場所に。
  • ブラックのクロス巻きで仕上げたささら桁や、コストバランスを意識したアルミ手摺により、意匠性と経済性の両立を実現しました。
  • 内装用木製パネルとアッパーの間接照明によって上質な書斎に仕上がりました。
  • ダークトーンのインテリアでまとめた2階LDK。
  • 南側にたっぷりの窓&ホワイトクロスで暗くなりすぎないように。
  • 北西に広がる緑の景色を活かすための窓を配置。
  • リビング横にはフリースペース。ガラス戸で仕切られています。
  • 重厚感と高級感のあるキッチン・ダイニング空間。
  • キッチンとカップボードの扉面材は個性的でラグジュアリーな錆調柄。
  • キッチンの奥には洗面室とランドリールーム、浴室があります。

ARCHITECTURAL DATA

設計士
山村恭代
完成
2023年
所在地
大阪府和泉市
建築面積
93.29m2(28.22坪)
延床面積
162.71m2(49.21坪)
敷地面積
244.35m2(73.91坪)
建ぺい率
50%
容積率
100%
階数
2階
家族構成
夫婦+犬
構造
耐震構法SE構法
耐震等級
3(最高等級)
耐風等級
2(最高等級)
温熱等級
6
温熱地域区分
6地域
年間日射量地域区分
A4区分
用途地域
第一種低層住居専用地域
防火地域
法22条地域

ECO SPECS

省エネ性能の値

一次エネルギー消費量
573MJ/ (m2・年)
年間暖冷房負荷
174.48MJ/ (m2・年)
Q値(熱の逃げにくさ)
1.57W/m2K
UA値(熱の逃げやすさ)
0.46W/m2K
C値(すき間の面積)
0.6cm2/m2(想定値)
ηAH値(冬の日射熱取得量)
2.9
ηAC値(夏の日射熱取得量)
1.5

令和3年度自社基準

  • 一次エネルギー消費量 600MJ/(m2・年) 年間暖冷房負荷 180MJ/(m2・年)以下
  • Q値 1.9W/m2K UA値 0.46W/m2K C値 0.6cm2/m2 ηAH値:2.5 ηAC値:1.0 BEI:0.6

年間の光熱費の比較

平均的な長期優良住宅
37.5万円 / 年

この住宅
26.7万円 / 年

29%節約

各種仕様

屋根 内側 高性能グラスウール16K|210㎜ 熱貫流率 0.21 W/m2K 屋根熱損失合計 16.21 W/K
内側 高性能グラスウール16K|120㎜ 熱貫流率 0.37 W/m2K 壁熱損失合計 80.14 W/K
オーバーハング床 内側 高性能グラスウール16K|210㎜ 熱貫流率 0.14 W/m2K オーバーハング床熱損失合計 1.02 W/K
基礎 内側 押出法ポリスチレンフォーム|55㎜ 熱損失合計 23.15 W/K
開口部 アルミ樹脂複合サッシ |Low-Eペアガラス [U値1.52~1.70W/㎡・K] 窓・ドア熱損失合計 72.47 W/K
玄関扉 断熱玄関ドア [U値1.79W/㎡・K]
熱損失合計 192.99 W/K ÷ 外皮表面積合計 420.58 W/K = UA値 0.46 W/m2K
換気 熱交換型第一種換気システム 熱交換率 70 %
給湯 ガス潜熱回収型給湯機 効率 0.95 %
照明 すべての機器においてLEDを使用

一次エネルギー消費量

  この家の
一次エネルギー[MJ]
長期優良住宅の
一次エネルギー[MJ]
削減率
暖房設備 14329 32463 55.86%削減
冷房設備 9006 12243 26.44%削減
換気設備 7667 4992 -53.59%削減
給湯設備 18055 25091 28.04%削減
照明設備 6375 17032 62.57%削減
調理その他家電設備 21241 21241 -
発電設備の発電量のうち自家消費分 - - -
コージェネレーション設備の売電量に係る控除量 - - -
76673 113062 32.2%削減
  • この家の一次エネルギー消費量 76673[MJ/年] ÷ 延床面積* 133.74m2573.3MJ/ (m2・年)
  • 国が基準値としている長期優良住宅の値 820MJ/ (m2・年)と比較して30.1%削減

* 計算に使用している延床面積は吹き抜け等の仮想床を含む面積となります。

VOICE OF CUSTOMER

施主 M様

“自分たちらしさ”をかたちにしてくれる提案に、安心してお任せできました。

ご主人:以前は夫婦2人で30坪ほどの建売住宅に暮らしていました。家そのものに大きな不満はなかったのですが、断熱性能が高くなかったので冬の室内はすごく寒かったです。あとインテリアが至って「普通」の家で、暗くて落ち着いた色味が好きな我々としては雰囲気をガラッと変えたいというのもありました。

奥さま:みんなと同じではない「自分たちらしさ」を感じられるお家に住みたいという気持ちがどこかにありました。住宅展示場や建売住宅もいろいろ見に行ったのですが、デザインと価格のバランスがどうしても納得できなくて・・・。タイコーさんと出会わなければ、多少手狭でもマンション暮らしを続けていたかもしれません(笑)。

ご主人:家づくりの情報収集のためにSNSを見ている中で「SE構法」「重量木骨の家」を知りました。構造計算がしっかりされていて、耐震性に優れている点、そして間取りの自由度が高い点に魅力を感じました。そこからタイコーさんを知り、施工事例を見るとインテリアの雰囲気が自分たちの好みとマッチしていてすぐ家づくり相談会に申し込みました。土地の相談をすると、仁九郎社長は良いところだけではなく正直に懸念点も伝えてくれましたし、資金計画についても親身に相談に乗ってくれ、住宅ローンの事前審査も「絶対通します」と言い切ってくれたことが、大きな安心材料となりました(笑)

僕自身は具体的な間取りの要望はなくて、ただ「かっこいい家にしたい」というイメージ重視でしたが、それを設計の山村さんがしっかり汲んでくださったのがありがたかったです。僕たちが迷っているとプロの視点から「デザイン」と「使い勝手の良さ」のバランスを考えてしっかり導いてくれるし、頼もしかったですね。

奥さま:中野さんは私たちの希望や好みを丁寧にヒアリングして、センス良くまとめてくださいました。暗めのトーンで統一したグレーやブラックのインテリアも、最初は「暗すぎないかな?」と不安でしたが、完成してみるとすごく落ち着ける空間になりました。
特に夜の照明の雰囲気がとても気に入っています。まるで家にいながらバーにいるような気分で、お酒を飲む時間もより楽しくなりました。

ご主人:高断熱・高気密に加え、パッシブデザインのおかげで、冬はほとんど暖房を使わずに過ごせています。夏は愛犬のために冷房をつけっぱなしにしていますが、設定温度は高めでも快適。とても満足しています。
そして何より、自分たちでは思いつかないような提案をたくさんしてくださることに感動しました。「これが好き」と伝えると、それに合った最適な選択肢を出してくださる。だから全面的に信頼してお任せすることができました。楽しい家づくりの思い出をありがとうございました。

MUSIC FOR THIS HOUSE

幻とのつきあい方

by 坂本慎太郎

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