施工事例
WORKS
愛日の家
今回の建築地は南面道路の幅員が広く、道路向かい側の建物との間隔も十分にあいているため、パッシブデザインハウスの設計をする上ではもってこいの敷地でした。しかし敷地面積53.53坪と広々としているにも関わらず容積率60%であるため、延べ床面積は最大約32坪という制限付きでのプランニングとなりました。
南向きの敷地に対して陽射しを取り入れる窓を1階と2階にそれぞれ計画し、素直にお庭を正面に配置しました。グレーの外壁にサッシやエクステリアはブラックで統一。インテリアもモノトーンで飽きの来ないすっきりとした仕上がりに。
冷たい冬のひと時を忘れさせてくれるあたたかい日射しに包まれ、お家で過ごすその日、その時間が過ぎていくのが惜しくなるような「愛日の家」。タイコーならではのパッシブデザイン住宅がまたひとつ完成しました。
ARCHITECTURAL DATA
- 設計士
- 魚谷声佳
- 完成
- 2022年
- 所在地
- 奈良県生駒市
- 建築面積
- 56.31m2(17.03坪)
- 延床面積
- 106.00m2(32.06坪)
- 敷地面積
- 176.97m2(53.53坪)
- 建ぺい率
- 40%
- 容積率
- 60%
- 階数
- 2階
- 家族構成
- 夫婦+子供1人
- 構造
- 耐震構法SE構法
- 耐震等級
- 3(最高等級)
- 耐風等級
- 2(最高等級)
- 温熱等級
- 6
- 温熱地域区分
- 5地域
- 年間日射量地域区分
- A4区分
- 用途地域
- 第一種低層住居専用地域
- 防火地域
- 法22条地域
ECO SPECS
省エネ性能の値
- 一次エネルギー消費量
- 542MJ/ (m2・年)
- 年間暖冷房負荷
- 104.34MJ/ (m2・年)
- Q値(熱の逃げにくさ)
- 1.55W/m2K
- UA値(熱の逃げやすさ)
- 0.44W/m2K
- C値(すき間の面積)
- 0.2cm2/m2
- ηAH値(冬の日射熱取得量)
- 2.7
- ηAC値(夏の日射熱取得量)
- 0.9
令和3年度自社基準
- 一次エネルギー消費量 600MJ/(m2・年) 年間暖冷房負荷 180MJ/(m2・年)以下
- Q値 1.9W/m2K UA値 0.46W/m2K C値 0.6cm2/m2 ηAH値:2.5 ηAC値:1.0 BEI:0.6
年間の光熱費の比較
- 平均的な長期優良住宅
- 24万円 / 年
- この住宅
- 19万円 / 年
約21%節約
各種仕様
屋根 | 内側 | 高性能グラスウール16K|210㎜ | 熱貫流率 0.21 W/m2K | 屋根熱損失合計 11.79 W/K | |
---|---|---|---|---|---|
壁 | 内側 | 高性能グラスウール16K|120㎜ | 熱貫流率 0.37 W/m2K | 壁熱損失合計 62.52 W/K | |
オーバーハング床 | 内側 | 高性能グラスウール16K|210㎜ | 熱貫流率 0.14 W/m2K | オーバーハング床熱損失合計 0.54 W/K | |
基礎 | 内側 | 押出法ポリスチレンフォーム|55㎜ | 熱損失合計 16.58 W/K | ||
開口部 | 窓 | アルミ樹脂複合サッシ |Low-Eペアガラス [U値1.52~1.70W/㎡・K] | 窓・ドア熱損失合計 43.68 W/K | ||
玄関扉 | 断熱玄関ドア [U値1.79W/㎡・K] | ||||
熱損失合計 135.57 W/K ÷ 外皮表面積合計 313.34 W/K = UA値 0.44 W/m2K |
換気 | 熱交換型第一種換気システム | 熱交換率 70 % |
---|---|---|
給湯 | ガス潜熱回収型給湯機 | 効率 92.5 % |
照明 | すべての機器においてLEDを使用 |
一次エネルギー消費量
この家の 一次エネルギー[MJ] |
長期優良住宅の 一次エネルギー[MJ] |
削減率 | |
---|---|---|---|
暖房設備 | 10227 | 20949 | 51.18%削減 |
冷房設備 | 834 | 2114 | 60.55%削減 |
換気設備 | 2220 | 4007 | 44.6%削減 |
給湯設備 | 19208 | 26368 | 27.15%削減 |
照明設備 | 4428 | 9979 | 55.63%削減 |
調理その他家電設備 | 20574 | 20574 | - |
発電設備の発電量のうち自家消費分 | - | - | - |
コージェネレーション設備の売電量に係る控除量 | - | - | - | 57491 | 83991 | 31.6%削減 |
- この家の一次エネルギー消費量 57491[MJ/年] ÷ 延床面積* 106m2 ≒ 542.37MJ/ (m2・年)
- 国が基準値としている長期優良住宅の値 820MJ/ (m2・年)と比較して33.9%削減
* 計算に使用している延床面積は吹き抜け等の仮想床を含む面積となります。
PRIZEこの住宅の受賞・認定歴
VOICE OF CUSTOMER
施主 H様
逆にギャップがないことで事前に想定していた暮らし方をそのままできているのはありがたいですね。
ご主人:もともと大阪市内のマンションに暮らしていて、子どもが生まれたタイミングで家づくりを考え始めました。生活音を気にせず、庭でBBQやプールをしたりしながらのんびりと暮らしてみたいなと。大阪市内ではなかなか広い土地を購入しづらく、予算と条件にあうゆったりとした土地を探していく中でちょうど良い場所を見つけ、生駒市に住まうことを決めました。生駒市の冬は大阪市より寒さが厳しいのですが、今の住まいでは太陽の光を室内に取り込むことでかなり暖かく過ごせています。高断熱住宅なので一度あたたまってしまえばエアコンをつけずとも長い時間ぬくぬくと過ごせますし、僕は冬でも一日中半袖&ハーフパンツで過ごしています(笑)
奥さま:初めてプラン作成依頼をしたときには、これでもかという程たくさん要望を伝えました。そこから魚谷さんが上手くプランに落とし込んでくださって、当時の間取りから大きく変わることはありませんでしたね。
私は気になることはとことん調べないと気が済まないので、打ち合わせを進めながらショールームや家具屋さんに直接足を運んだり、SNSで情報収集したりと、家づくりの勉強をし続けていましたね(笑)こうしてじっくり調べることでインテリアのイメージを固めることができ、今のところ後悔はありません。
ご主人:打ち合わせ中に3Dモデルで家の全体から詳細まで見ることができたのは、暮らし方をイメージしやすくてよかったです。家が完成した当時は「3Dのまんまやん!」と思いましたが、逆にギャップがないことで事前に想定していた暮らし方をそのままできているのはありがたいですね。これからも暮らしながら家の中をどんどんアップグレードさせて、より快適で居心地の良い住まいにしていけたらなと思います。