施工事例
WORKS
そら階段の家
「只者ではない感のある家にしたい。あとはお任せで!」それがオーナー様からのご依頼でした。(笑)
「気になる土地がありました」とお聞きして訪れた敷地はゆったりとした北東の角地。北側の前面道路は幹線道路でありプライバシーへの配慮が必要なのですが、同時に豊かな緑の景色が広がっており、どのようにプランに取り込むか?を悩みました。プランニングでは、北面の空へ繋がるような階段をご提案させていただきました。
冬の光を取り込むために南東に窓を取りリビングの天井高さを上げ、玄関土間から繋がるLDK空間に立体的な広がりを作り出しました。
外観の特徴でもあるひょっこりと突き出した そら階段の家。只者ではないと感じる、パッシブデザイン住宅がまた一つここに完成しました。
ARCHITECTURAL DATA
- 設計士
- 前田良
- 完成
- 2018年
- 所在地
- 兵庫県川西市
- 建築面積
- 60.45m2(18.29坪)
- 延床面積
- 119.24m2(36.07坪)
- 敷地面積
- 193.14m2(58.42坪)
- 建ぺい率
- 60%
- 容積率
- 150%
- 階数
- 2階
- 家族構成
- 夫婦+子供1人
- 構造
- 耐震構法SE構法
- 耐震等級
- 3(最高等級)
- 耐風等級
- 2(最高等級)
- 温熱等級
- 6
- 温熱地域区分
- 6地域
- 年間日射量地域区分
- A3区分
- 用途地域
- 第一種中高層住居専用地域
- 防火地域
- 法22条地域
ECO SPECS
省エネ性能の値
- 一次エネルギー消費量
- 567MJ/ (m2・年)
- 年間暖冷房負荷
- 170MJ/ (m2・年)
- Q値(熱の逃げにくさ)
- 1.39W/m2K
- UA値(熱の逃げやすさ)
- 0.44W/m2K
- C値(すき間の面積)
- 0.5cm2/m2
- ηAH値(冬の日射熱取得量)
- 1.7
- ηAC値(夏の日射熱取得量)
- 1
令和3年度自社基準
- 一次エネルギー消費量 600MJ/(m2・年) 年間暖冷房負荷 180MJ/(m2・年)以下
- Q値 1.9W/m2K UA値 0.46W/m2K C値 0.6cm2/m2 ηAH値:2.5 ηAC値:1.0 BEI:0.6
年間の光熱費の比較
- 平均的な長期優良住宅
- 26.4万円 / 年
- この住宅
- 20.8万円 / 年
約21%節約
各種仕様
屋根 | 内側 | 高性能グラスウール16K|210㎜ | 熱貫流率 0.23 W/m2K | 屋根熱損失合計 13.65 W/K | |
---|---|---|---|---|---|
壁 | 内側 | 高性能グラスウール16K|120㎜ | 熱貫流率 0.37 W/m2K | 壁熱損失合計 71.15 W/K | |
オーバーハング床 | 内側 | 高性能グラスウール16K|210㎜ | 熱貫流率 0.27 W/m2K | オーバーハング床熱損失合計 0.44 W/K | |
基礎 | 内側 | 押出法ポリスチレンフォーム|55㎜ | 熱損失合計 13.51 W/K | ||
開口部 | 窓 | 樹脂サッシ |Low-Eペアガラス [U値1.51~1.84W/㎡・K] | 窓・ドア熱損失合計 50.15 W/K | ||
玄関扉 | 断熱玄関ドア [U値2.33W/㎡・K] | ||||
熱損失合計 148.9 W/K ÷ 外皮表面積合計 342.28 W/K = UA値 0.47 W/m2K |
換気 | 熱交換型第一種換気システム | 熱交換率 70 % |
---|---|---|
給湯 | ガス潜熱回収型給湯機 | 効率 92.5 % |
照明 | すべての機器においてLEDを使用 |
一次エネルギー消費量
この家の 一次エネルギー[MJ] |
長期優良住宅の 一次エネルギー[MJ] |
削減率 | |
---|---|---|---|
暖房設備 | 14835 | 26438 | 43.89%削減 |
冷房設備 | 5439 | 10470 | 48.05%削減 |
換気設備 | 2540 | 4510 | 43.68%削減 |
給湯設備 | 18318 | 25020 | 26.79%削減 |
照明設備 | 5279 | 15318 | 65.54%削減 |
調理その他家電設備 | 21204 | 21204 | - |
発電設備の発電量のうち自家消費分 | - | - | - |
コージェネレーション設備の売電量に係る控除量 | - | - | - | 67615 | 102960 | 34.3%削減 |
- この家の一次エネルギー消費量 67615[MJ/年] ÷ 延床面積* 119.24m2 ≒ 567.05MJ/ (m2・年)
- 国が基準値としている長期優良住宅の値 820MJ/ (m2・年)と比較して30.8%削減
* 計算に使用している延床面積は吹き抜け等の仮想床を含む面積となります。
VOICE OF CUSTOMER
施主 N様
豊富な知識を存分に発揮してもらおうと、すべてをおまかせしました。
家づくりは土地探しからスタートしました。ゆったりとした敷地に建てたかったので、都市部よりは坪単価が安く、また一区画が広い川西市で土地を探しました。(奥さまの)実家にも近いということもあって。土地を探している時点で、タイコーさんにお願いすることはほぼ決めていたので、「土地は地元の不動産屋さんで探したほうがいいですよ」というアドバイスに従って見つけたのがこの土地です。
タイコーさんとのそもそもの出会いは、資料請求もせずに、当日に電話をしての訪問でした。ホームページや雑誌で施工事例を見て「かっこいいな」と感じていた中、ふと思い立って。急な訪問にもかかわらず、モデルハウスを案内してもらい、また自社の特徴も端的に説明してくました。そして次の訪問ではヒアリングも。希望に近かったこの土地を見つけたときにも、翌日には見に行ってくれて、とにかくフットワークが軽いのが印象に残っています。それなのに、商売っ気を感じさせず。そんなところに好感を持ちましたね。
でも、いざプランとなると「注文住宅がいいな」と思いつつ、具体的なイメージはなかったんです。だから、プランを依頼するときは「只者ではない家にしたい。あとはおまかせで!」というラフな感じでした。それまでにいろいろとお世話になっていた前田さんにおまかせする方が、いいものができそうと踏んでいたからかもしれません。ただ、1階は大きな一室空間がいいなとは思ってましたね。掃き出し窓があって、庭に面したウッドデッキに出られるような。それから、部屋干しができるサンルームを。共働きなので、天候の変化を気にせずに洗濯物が干せるようにです。その代わりにバルコニーはいらないかなと。
仕事が自動車関係の技術職のため、「性能」という言葉には敏感なんです。だから、「断熱性能」「耐震性能」といったことはどうしても気になりました。その点タイコーさんは「大丈夫ですよ」「安心ですよ」という抽象的な説明ではなく、数値化した性能で示してもらえたので納得感が違いましたね。SE構法についてもそれまで知らなかったのですが、説明を受けて「いいな」と。地震に対する強さについては以前から気になっていたので、性能好きとしては素直に受け入れました(笑)
「サーフボードの手入れができますよ」と提案された広い土間も、踊り場のある階段も、タイルを使った外観もすべて前田さんの提案です。おまかせしすぎなくらい、おまかせしました。はじめて話を聞いた際に驚いた豊富な知識を存分に発揮してもらおうと。施主がひとつひとつにこだわる家づくりがある一方で、こういった方法もありだと思いますよ。