施工事例
WORKS
アトリエの家
今回の建築地は、住宅密集地の中にある西側接道の土地。北側斜線規制のため天井高に制限がかかってしまうので、どうしたら余分なスペースをつくらず、できるだけ広く快適なお家をご提案できるのか試行錯誤しました。1階は天井高を変えることでメリハリのある空間、2階は勾配天井を活かして南側に開放的な空間、そしてところどころに抜けをつくることで視覚的に広々としたお家になりました。
中はシナ材を中心に淡い色味で統一した北欧モダンインテリア。LDKや寝室の他にも、壁一面につくられた本棚の中にポコッと設けられた出窓ベンチやロフトの和室など気分によってくつろぐ空間を選べるようになっています。玄関ホールに雲梯を造作で設けたり、細かなところでも遊び心あふれる「アトリエの家」。
木の温かみを感じる個性豊かなタイコーならではのパッシブデザイン住宅がまたひとつ完成しました。
ARCHITECTURAL DATA
- 設計士
- 中瀬由子
- 完成
- 2020年
- 所在地
- 大阪府枚方市
- 建築面積
- 54.65m2(16.53坪)
- 延床面積
- 102.67m2(31.05坪)
- 敷地面積
- 143.0m2(43.33坪)
- 建ぺい率
- 50%
- 容積率
- 100%
- 階数
- 2階
- 家族構成
- 夫婦+子供2人
- 構造
- 耐震構法SE構法
- 耐震等級
- 3(最高等級)
- 耐風等級
- 2(最高等級)
- 温熱等級
- 6
- 温熱地域区分
- 6地域
- 年間日射量地域区分
- A4区分
- 用途地域
- 第一種低層住居専用地域
- 防火地域
- 準防火地域
ECO SPECS
省エネ性能の値
- 一次エネルギー消費量
- 612MJ/ (m2・年)
- 年間暖冷房負荷
- 224MJ/ (m2・年)
- Q値(熱の逃げにくさ)
- 1.41W/m2K
- UA値(熱の逃げやすさ)
- 0.42W/m2K
- C値(すき間の面積)
- 0.6cm2/m2(想定値)
- ηAH値(冬の日射熱取得量)
- 1.9
- ηAC値(夏の日射熱取得量)
- 0.8
令和3年度自社基準
- 一次エネルギー消費量 600MJ/(m2・年) 年間暖冷房負荷 180MJ/(m2・年)以下
- Q値 1.9W/m2K UA値 0.46W/m2K C値 0.6cm2/m2 ηAH値:2.5 ηAC値:1.0 BEI:0.6
年間の光熱費の比較
- 平均的な長期優良住宅
- 27.1万円 / 年
- この住宅
- 15.6万円 / 年
約42%節約
各種仕様
屋根 | 内側 | 高性能グラスウール16K|210㎜ | 熱貫流率 0.22 W/m2K | 屋根熱損失合計 11.97 W/K | |
---|---|---|---|---|---|
壁 | 内側 | 高性能グラスウール16K|120㎜ | 熱貫流率 0.37 W/m2K | 壁熱損失合計 56.23 W/K | |
基礎 | 内側 | 押出法ポリスチレンフォーム|55㎜ | 熱損失合計 12.07 W/K | ||
開口部 | 窓 | 樹脂サッシ |Low-Eペアガラス [U値1.31~1.50W/㎡・K] | 窓・ドア熱損失合計 36.92 W/K | ||
玄関扉 | 断熱玄関ドア [U値2.33W/㎡・K] | ||||
熱損失合計 117.19 W/K ÷ 外皮表面積合計 278.92 W/K = UA値 0.42 W/m2K |
換気 | 熱交換型第一種換気システム | 熱交換率 79 % |
---|---|---|
給湯 | 電気ヒートポンプ給湯器(オール電化) | 効率 92.5 % |
照明 | すべての機器においてLEDを使用 |
一次エネルギー消費量
この家の 一次エネルギー[MJ] |
長期優良住宅の 一次エネルギー[MJ] |
削減率 | |
---|---|---|---|
暖房設備 | 17212 | 33839 | 49.14%削減 |
冷房設備 | 7332 | 13174 | 44.34%削減 |
換気設備 | 2199 | 4132 | 46.78%削減 |
給湯設備 | 13901 | 24096 | 42.31%削減 |
照明設備 | 5526 | 18167 | 69.58%削減 |
調理その他家電設備 | 20731 | 20731 | - |
発電設備の発電量のうち自家消費分 | - | - | - |
コージェネレーション設備の売電量に係る控除量 | - | - | - | 66901 | 114139 | 41.4%削減 |
- この家の一次エネルギー消費量 66901[MJ/年] ÷ 延床面積* 109.3m2 ≒ 612.09MJ/ (m2・年)
- 国が基準値としている長期優良住宅の値 820MJ/ (m2・年)と比較して25.4%削減
* 計算に使用している延床面積は吹き抜け等の仮想床を含む面積となります。
VOICE OF CUSTOMER
施主 O様
「これはできる?あれはできる?」って聞いてみて、一緒に家づくりしていくことが僕らにはあっていました。
ご主人:僕は吹き抜けなんて必要ないと思っていたんです。ロフトや仕事部屋があることを要望として挙げていたので、床面積が減ってしまうのがもったいないような気がしていました。でも仕事の関係上スウェーデンに行くことがあり、天井の高い空間に出会うことが多かったんです。そこで初めて吹き抜けの良さを理解して、こんな気持ちの良い空間がある家って素敵だなと思いなおしました。実際住んでみると吹き抜けのあるリビングは開放感たっぷり。高い位置から降り注ぐ陽の光はポカポカしてかなり心地よいです。
奥さま:どういう風に家で過ごすのか、ある程度シミュレーションしながら家づくりを進めていくと、設計士さんが先回りして間取りを考えてくれます。私は広々としたLDKでハンモックに揺れながらのんびりすることが夢だったのでリビング上部に吹き抜けをつくってもらったり、長時間作業することが多いキッチンは緑を少しでも感じたかったのでお庭を眺められるような配置にしてもらったり。
ご主人:中瀬さんや中野さんに任せきりではなくて、想像して考え続けて・・・シナ材造作やうんていなど、タイコーさんの事例にないものをビジュアル提示しながら「これはできる?あれはできる?」って聞いてみて、一緒に家づくりしていくことが僕らにはあっていました。おかげさまで思い出深い楽しい家づくりになりました。