施工事例

WORKS

連窓の家

オーナー様のご要望は、「柔らかい光が感じられる北欧のようなあたたかい家」でした。

敷地は112㎡の北東角地。敷地に入って振り返ると北側に高校の敷地がずっと長く続き、敷地内にある緑の木々が連なり住宅密集地とは思えない空への広がりを感じました。ぱっと頭に思い浮かんだのは2階にふわっと浮かんだ高天井のリビング。北東の柔らかい光を取り込みつつもしっかりと南からの光と熱を取り込む空間。プランニングでは室内へ緑が連なる風景を取り入れるために、北・東に連なるL型の連続水平窓を設けました。1.5世帯住宅という事もあり、1階の東にも眺めの良い部屋を設け、外観にも内観にも特徴のある2列の連続水平窓。

そして白を基調とした北欧インテリアが魅力的な、快適で省エネなパッシブデザイン住宅が完成しました。

  • 引戸収納上部の間接照明で夜はガラリと雰囲気が変わります。
  • 南上がりに勾配天井にしたリビングダイニング。
  • リズミカルにポコポコと空いた四角い窓。

3Dで冬(1/20)の日射の当たり方を確認する

冬の室温シミュレーションを見る

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ARCHITECTURAL DATA

設計士
前田良
完成
2017年
所在地
大阪府豊中市
建築面積
62.11m2(18.79坪)
延床面積
121.73m2(36.82坪)
敷地面積
111.99m2(33.88坪)
建ぺい率
70%
容積率
150%
階数
2階
家族構成
母+夫婦+子供2人
構造
耐震構法SE構法
耐震等級
3(最高等級)
耐風等級
2(最高等級)
温熱等級
6
温熱地域区分
6地域
年間日射量地域区分
A3区分
用途地域
第一種低層住居地域
防火地域
法22条地域

ECO SPECS

省エネ性能の値

一次エネルギー消費量
539MJ/ (m2・年)
年間暖冷房負荷
145MJ/ (m2・年)
Q値(熱の逃げにくさ)
1.39W/m2K
UA値(熱の逃げやすさ)
0.42W/m2K
C値(すき間の面積)
0.6cm2/m2(想定値)
ηAH値(冬の日射熱取得量)
1.5
ηAC値(夏の日射熱取得量)
0.8

令和3年度自社基準

  • 一次エネルギー消費量 600MJ/(m2・年) 年間暖冷房負荷 180MJ/(m2・年)以下
  • Q値 1.9W/m2K UA値 0.46W/m2K C値 0.6cm2/m2 ηAH値:2.5 ηAC値:1.0 BEI:0.6

年間の光熱費の比較

平均的な長期優良住宅
25万円 / 年

この住宅
20.5万円 / 年

18%節約

各種仕様

屋根 内側 高性能グラスウール16K|210㎜ 熱貫流率 0.23 W/m2K 屋根熱損失合計 14.64 W/K
内側 高性能グラスウール16K|120㎜ 熱貫流率 0.37 W/m2K 壁熱損失合計 75.62 W/K
オーバーハング床 内側 高性能グラスウール16K|210㎜ 熱貫流率 0.27 W/m2K オーバーハング床熱損失合計 0.67 W/K
基礎 内側 押出法ポリスチレンフォーム|55㎜ 熱損失合計 14.15 W/K
開口部 樹脂サッシ |Low-Eペアガラス一部トリプル [U値1.00~2.10W/㎡・K] 窓・ドア熱損失合計 42.65 W/K
玄関扉 断熱玄関ドア [U値2.33W/㎡・K]
熱損失合計 147.73 W/K ÷ 外皮表面積合計 356.59 W/K = UA値 0.42 W/m2K
換気 熱交換型第一種換気システム 熱交換率 70 %
給湯 潜熱型ガス給湯器 効率 92.5 %
照明 すべての機器においてLEDを使用

一次エネルギー消費量

  この家の
一次エネルギー[MJ]
長期優良住宅の
一次エネルギー[MJ]
削減率
暖房設備 14163 23476 39.67%削減
冷房設備 4198 9185 54.3%削減
換気設備 2586 4596 43.73%削減
給湯設備 18366 25091 26.8%削減
照明設備 5074 14497 65%削減
調理その他家電設備 21241 21241 -
発電設備の発電量のうち自家消費分 - - -
コージェネレーション設備の売電量に係る控除量 - - -
65628 98086 33.1%削減
  • この家の一次エネルギー消費量 65628[MJ/年] ÷ 延床面積* 121.72m2539.17MJ/ (m2・年)
  • 国が基準値としている長期優良住宅の値 820MJ/ (m2・年)と比較して34.2%削減

* 計算に使用している延床面積は吹き抜け等の仮想床を含む面積となります。

VOICE OF CUSTOMER

施主 S様

プレゼンがすごかったんです、タイコーさんの。それが決め手でしたね。

この土地が見つかるまでの間、家づくりの会社さんを10社以上検討しました。ハウスメーカーの家は、どうしてもデザインの制約があるため、早い段階で検討外に。各社の施工事例やデザインセンスを参考に絞っていき、工務店さんと設計事務所さんが計4社になった段階で、各社に話をうかがいに行くことに。同時に、私たちがつくりたい家の要望をそれぞれの会社さんにお伝えして、提案していただくきました。

要望としては、それぞれの部屋をすべて明るく、そしてキッチンから家族全員の顔が見えること。それとランドリールームを広く、でした。そうやって各社に提案していただいたのですが、中には「同じ要望を伝えたはずなのに、なぜ?」と感じてしまう提案もありました。そんな中、「リボン・ウインドウ・ハウス」というコンセプトで提案してくれたのがタイコーさん。建物の東面から北面に回り込む形で連続水平窓をシンボリックに設け、隣家と接する南面からは視線をかわすように窓をランダムに配置。それぞれから光を取り込むことで、家全体を明るくするという計画でした。まさに私たちの要望を120%満たしていました。

実は、家をたてる前から「こういう家」は頭の中でできあがっていたんです(奥さま)。そのイメージにスポッとハマるような提案でした。また、南側の窓は、当初一直線のハイサイドライトになる予定だったのですが、タイコーさんの提案でランダムな配置に。その時の「ル・コルビュジエの『ロンシャンの礼拝堂』っぽくしてみました」というプレゼンはポイント高かったですよ(笑)それに、ベンチ兼テレビ台も私たちのツボにはまったアイデアでした。これがあるおかげで、十数人の来客があった時も、皆がくつろぐことができるんです。

プランやデザインだけでなく、タイコーさんの温熱環境に関するしっかりした知識にも安心できました。実は、家づくりには以前から興味があり、「快適な暮らしには高断熱高気密と換気が重要」ということも勉強していたんです。だから、各社を訪問した際にはプランやデザインだけでなく、標準としているUA値やQ値、C値そして断熱材などについても尋ねていたのですが、中にはムニャムニャとごまかす会社さんも(笑)

これから家づくりを考えていらっしゃる方へのアドバイスとしては、まず、住宅性能のことをしっかり考えている会社かどうかを見極めるということ。ホームページやパンフレットに数値目標を明示していない会社は、そのあたりの意識が低いから注意ですね。そして、担当者とセンスやフィーリングが合うこと。これは実際に話してみないとわかりませんが、逆に少し話をすれば、その会社さんがどのくらい家づくりが好きかがわかる思います。第一印象は裏切らないと思って大丈夫ですよ。

MUSIC FOR THIS HOUSE

Heart Is A Drum

by Beck

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